RPG INSTITUTE > 乱数解析 > 乱数パターンテーブル 最終更新日 2004/04/09


敵出現法則について

1.どのようにして出現する敵が決まるのか?

まあ、ゲームによって細かいところに違いはあるでしょうが、現在もっとも解析が進んでいるFC版FF2で説明します。FC版FF2では、フィールドの位置と電源を入れてからの戦闘回数によって完全に出現する敵を決定することができます。下に示したのは、敵遭遇テーブルの一部とジェイドB1Fの出現する敵のリストです。

FC版FF2では、タイトル画面やフィールドや戦闘中のフレーム数の経過によって乱数が流れないので解析が楽です。

FC版FF1〜FF3の敵出現法則

  1. 戦闘回数により、出現する敵が1〜8のどれかに振り分けられている
    (256戦闘で1周期)
  2. フィールドの位置により1〜8の対応した出現した敵が決まっている
  3. 戦闘回数とフィールドの位置により出現する敵が決定

FF2の敵遭遇テーブルの一部(16進数表記)

  00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B 0C 0D 0E 0F
00 3 4 3 6 2 2 7 5 3 5 5 1 6 2 5 1

ジェイドの泉B1F<9>

  出現する敵 備考
1 ヘクトアイズ 逃走可能
2 ホワイトドラゴン 逃走できない
3 サラマンダー 逃走可能
4 モルボルグレート 逃走可能
5 アビスウォーム、モルボルグレート 逃走可能
6 アビスウォーム 逃走可能
7 スフィンクマイラ 逃走可能
8 アイスリザード、メガパラサイト 逃走可能

竜巻襲来後のフィールドのほぼ全域<11>

  出現する敵 備考
1 ソーサラー、キャプテン、サージェント 逃走可能
2 ソーサラー、キャプテン、サージェント 逃走可能
3 サージェントソーサラー、ウェアパンサー 逃走できない
4 サージェントソーサラー、ウェアパンサー 逃走できない
5 ビッグホーン 逃走可能
6 ビッグホーン 逃走可能
7 ボム、キャプテン、ヒルギガース 逃走できない
8 ボム、キャプテン、ヒルギガース 逃走できない

実例

便宜上、電源を入れたとき(00)hの敵が出ると仮定します。(この敵が出るFC本体が多い)

ジェイドの泉B1F

1戦闘目
(00)h
(00)hでは敵遭遇テーブルより3の敵が出現します。
3の敵はサラマンダーなので、サラマンダーが100%出現します。
ただし、サラマンダーの出現数は別の乱数テーブルで決定されるので、
ランダムです。(このテーブルはフレームの経過によって乱数が進む)
2戦闘目
(01)h
(01)hでは敵遭遇テーブルより4の敵が出現します。
4の敵はモルボルグレートなので、モルボルグレートが100%出現します。

竜巻襲来後のフィールドのほぼ全域

1戦闘目
(00)h
(00)hでは敵遭遇テーブルより3の敵が出現します。
3の敵はソーサラー、キャプテン、サージェントです。
ただし、ソーサラー、サージェントは従属敵なので、出現しない場合もある。
2戦闘目
(01)h
(01)hでは敵遭遇テーブルより4の敵が出現します。
4の敵はソーサラー、キャプテン、サージェントです。
ただし、ソーサラー、サージェントは従属敵なので、出現しない場合もある。

ここから、分かることは戦闘回数が同じでもある場所では同じ敵、違う場所では違う敵が出る可能性があるということです。ちなみにこれを利用すればレア敵(8)のテツキョジンとも比較的容易に遭うことができます。詳しいことはFF2よ永遠なれを参考にして下さい。FF3では強制的に戦闘回数を増やす荒技があるのですがまだ説明しません。

戦闘回数は電源をいれてからの戦闘回数です。256戦闘で1周期

FC本体によって、電源を入れた時の戦闘回数が異なります。通常は00か01

同じ本体で電源を入れた直後に出現する敵が変化する場合は、FCの回路が焼ききれて変化してしまった可能性があります。FCの寿命が近づいているのかもしれません。

戦闘回数のカウントは画面がフラッシュした瞬間に行われるようです。

リセットを押しても戦闘回数はリセットされません。戦闘回数をリセットしたい場合は電源を切って数秒待った後に電源を再び入れましょう。

固定敵(フィンの町のキャプテンなど)は戦闘回数には含まれません。

2.いつ敵が出現するのか?

スルメが確認できた範囲では大きく3種類のパターンがあります。

  1. 時限爆弾方式(Sa・Ga2など)
  2. 地雷方式(FF1〜FF3など)
  3. シンボルエンカウント方式(ロマサガ1など)

シンボルエンカウント方式は敵シンボルと接触したら戦闘になるので乱数もくそもない(笑)。

ここでは、時限爆弾方式と地雷方式について説明します。

時限爆弾方式
戦闘回数ごとによって、次の戦闘が起こるまでの歩数が決定されていて
その歩数に達すると戦闘が開始される。
ここで、敵が出現しやすい場所では1歩でたくさん歩いたと認識される。
地雷方式
フィールドに危険度が設定されており、乱数が危険度未満になると敵が出現する。
乱数テーブルは基本的に歩くと進む。

地雷方式の説明

ちょっとわかりにくいので、FF2での実例を挙げて説明します。

256段階乱数パターンテーブル(0XX、1XX、3XX、6XX型)

  00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B 0C 0D 0E 0F
00 69 233 226 21 210 57 177 185 24 95 228 250 249 239 0 192
10 200 100 208 223 49 11? 246 139 96 77 152 100 64 90 36 75
20 128 94 64 192 162 98 4? 84 82 237 52 157 62 190 141 205
30 13 113 126 113 34 197 24 36 72 135 41 190 121 208 128 86
40 126 20 251 75 200 80 0 172 200 149 236 241 221 228 154 43
50 198 29 203 52 205 88 231 131 88 26 231 44 12? 77 160 180
60 128 109 32 6 103 137 192 211 54 64 175 49 218 77 244 98
70 70 164 224 116 8 246 60 213 146 141 39 254 80 233 164 254
80 160 214 47 105 152 173 21 16 60 36 47 18 21 118 214 3
90 159 175 13 163 100 216 149 103 218 72 199 228 111 54 93 167
A0 122 90 139 105 224 67 44 149 71 90 16 58 10? 177 157 148
B0 251 29 216 211 49 113 233 5? 86 26 111 182 141 154 237 134
C0 182 41 2 205 144 62 218 44 154 123 35 120 131 67 182 173
D0 195 54 187 108 105 241 226 96 239 167 72 251 146 9? 123 32
E0 118 59 169 131 195 13 109 137 188 39 85 169 188 177 171 144
F0 7 244 82 248 136 180 241 26 116 123 18 203 186 222 164 31

256段階乱数パターンテーブル(2XX、4XX、5XX、7XX型)

  00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B 0C 0D 0E 0F
00 164 222 186 203 18 123 116 26 241 180 136 248 82 244 7 144
10 171 177 188 169 85 39 188 137 109 13 195 131 169 59 118 32
20 123 9? 146 251 72 167 239 96 226 241 105 108 187 54 195 173
30 182 67 131 120 35 123 154 44 218 62 144 205 2 41 182 134
40 237 154 141 182 111 26 86 5? 233 113 49 211 216 29 251 148
50 157 177 10? 58 16 90 71 149 44 67 224 105 139 90 122 167
60 93 54 111 228 199 72 218 103 149 216 100 163 13 175 159 3
70 214 118 21 18 47 36 60 16 21 173 152 105 47 214 160 254
80 164 233 80 254 39 141 146 213 60 246 8 116 224 164 70 98
90 244 77 218 49 175 64 54 211 192 137 103 6 32 109 128 180
A0 160 77 12? 44 231 26 88 131 231 88 205 52 203 29 198 43
B0 154 228 221 241 236 149 200 172 0 80 200 75 251 20 126 86
C0 128 208 121 190 41 135 72 36 24 197 34 113 126 113 13 205
D0 141 190 62 157 52 237 82 84 4? 98 162 192 64 94 128 75
E0 36 90 64 100 152 77 96 139 246 11? 49 223 208 100 200 192
F0 0 239 249 250 228 95 24 185 177 57 210 21 226 233 69 31

便宜上最初の1歩で(001)hになるとして説明します。(戦闘回数が(00)hで始まる本体)

ジェイドの泉B1F(危険度9)

1戦闘目
(00E)h
(00E)hで、乱数が0となり9未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は14)
2戦闘目
(026)h
(026)hで、乱数が4となり9未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は38)
3戦闘目
(046)h
(046)hで、乱数が0となり9未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は70)
4戦闘目
(063)h
(063)hで、乱数が6となり9未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は99)
5戦闘目
(074)h
(074)hで、乱数が8となり9未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は116)
6戦闘目
(08F)h
(08F)hで、乱数が3となり9未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は143)
7戦闘目
(0B7)h
(0B7)hで、乱数が5となり9未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は183)

竜巻襲来後フィールドほぼ全域(危険度11)

1戦闘目
(00E)h
(00E)hで、乱数が0となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は14)
2戦闘目
(026)h
(026)hで、乱数が4となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は38)
3戦闘目
(046)h
(046)hで、乱数が0となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は70)
4戦闘目
(063)h
(063)hで、乱数が6となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は99)
5戦闘目
(074)h
(074)hで、乱数が8となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は116)
6戦闘目
(08F)h
(08F)hで、乱数が3となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は143)
7戦闘目
(0AC)h
(0AC)hで、乱数が10となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は172)
8戦闘目
(0B7)h
(0B7)hで、乱数が5となり11未満になるので敵が出ます。
(ここまでの累計歩数は183)

ここでわかることは、7戦闘目がおこる累計歩数が危険度によりちがうということです。危険度のより高いフィールドのほうが7戦闘目が早く起こっています。

3.エンカウント飛ばし

FC版FF2やFC版FF3の特殊プレイで多用されるエンカウント飛ばしは次のように説明できます。ここまでの説明では便宜上累計歩数として乱数テーブルの位置を表していましたが、厳密に言えば違います。歩いても乱数テーブルが進まない場合もあるし、ポーションなどの乱数が発生する行動をしたときも乱数を消費します。故意に敵が出現する1歩手前でポーションなどを使い敵とエンカウントする乱数を避けてしまえば、ザコ敵と戦う必要性はありません。

4.エンカウント値飛ばし

FF3では、戦闘回数さえも飛ばしてしまうことができます。やり方はいたって簡単です。段差のあるところに接触するだけです。理由はわかりませんが、この時に限り乱数テーブルがフレームに対応して進んでしまいます。(つまり1/60秒で1つ乱数テーブルが進む)。このとき、内部では密かに敵エンカウント判定が行われて戦闘回数が増えているのですが、実際に敵と遭遇することはありません。つまり、危険度と遭いたい敵が出現する戦闘回数が分かっていれば、水辺に接触する時間を調整することによりいきなりその戦闘回数にもっていくことができるわけです。スルメはこの方法を使いFF3の三色ドラゴンを狩りまくりました。ちなみに(00)hスタートの本体なら最初の水辺に54秒間接触すれば、128戦闘目(7F)hの敵が次に出現します。129戦闘目(80)hでレア敵登場なので、ここからエンカウント飛ばしをして先に進めば好きなドラゴンと戦えます。


RPG INSTITUTE > 乱数解析 > 乱数パターンテーブル 公開開始 2001/6/16